中国新民楽

中国楽器を主体として西洋音楽のエッセンスを加えた音楽を、中国では"新民楽"と呼んでいる。
その楽器構成は、二胡、笛子、琵琶、楊筝、古筝といった中国古来の楽器を中心として、現代の4リズム(キーボード、ギター、ベース、ドラム)などを合わせたものが定型ともなっている。
また、バイオリンといった西洋楽器に一部分を置き換えている「音楽猫」のような場合であるとか、
「芳華十八」のように、ピアノとコーラス隊を組み入れているグループもある。
さらに「女子国楽坊」のように、4リズム隊を揃えているグループもあったりする。
一見すると、似通ったような編成と思われがちであるが、これが新民楽グループ編成と見るべきで、現代の4リズムがバンド形態の基礎となっていることを考えればいい。
また、こういった中国楽器によるアンサンブルグループを指す他に、常静呂秀齢のようなソロイストも、これに含まれる。
まずは、中国音楽に欧米の楽器や音楽のエッセンスを加えたものとして、未だ、この音楽ジャンルとしてサウンドの完成の域にはなく、これから、多くのアーティストやグループによって、この音楽ジャンルによる音楽創造の可能性を見せる時期にあるものと考えている。